信用取引ってなに?

信用取引の決済と損益、そしてコスト

借りたものは、返します。

前回ご紹介したように、信用取引は「証券会社から、資金や株を借りて取引をする」というものです。当然、借りたものは返さなくてはいけませんよね。実は信用取引のほとんどには期限が設けられており、その日までに借りたお金や株を返します。

それを「決済」と呼び、方法は4種類あります。実際の取引を見ながら学んでいきましょう。

信用取引で「買い」から入った時の決済方法 その1

「売り返済」による決済

3月5日 証券会社から200万円借りて2,000円の銘柄を1,000株購入した
(株は証券会社に預ける)。
4月5日 株価が2,500円になったので証券会社に預けてある1,000株を売却し、代金250万円を得た。証券会社に200万円を返済した。

損益は、手もとに残った50万円が利益となります。

※この場合、運良く株価は上がりましたが、下がってしまった場合は、200万円の返済に売却代金では足りなくなるので、さらに自己資金で補う(=損失が発生する)ことになります。

信用取引で「買い」から入った時の決済方法 その2

「現引(げんびき)」による決済

3月5日 証券会社から200万円借りて2,000円の銘柄を1,000株購入した
(株は証券会社に預ける)。
4月5日 株価は3,000円になった。自己資金が貯まったので証券会社に借りた200万円を返済し、証券会社に預けておいた株を受け取った。

損益は、手もとに残った50万円が利益となります。

※この場合、運良く株価は上がりましたが、下がってしまった場合は、4月5日時点で所有している株式に「含み損」が発生することになります。

信用取引で「買い」から入った時の決済方法 その1

「買い返済」による決済

3月5日 1,500円の銘柄2,000株を証券会社から借りてそれを売却した
(売却代金1,500円×2,000株=300万円は証券会社に預ける)。
4月5日 株価が1,000円に値下がりしたので、証券会社に預けてある売却代金300万円のうち200万円で2,000株買い戻した。その2,000株を証券会社に返済し、売却代金と買い戻し代金の差額100万円を証券会社から受け取った。

損益は、最後に受け取った100万円が利益となります。

※この場合、運良く株価は下がりましたが、上がってしまった場合は、2,000株買い戻す資金が売却代金では足りないので、さらに自己資金で補う(=損失が発生する)ことになります。

信用取引で「売り」から入った時の決済方法 その2

「現渡し(げんわたし)」による決済

3月5日 1,500円の銘柄2,000株を証券会社から借りてそれを売却した
(売却代金1,500円×2,000株=300万円は証券会社に預ける)。
4月5日 株価が1,200円に値下がりした。もともと持っていた同銘柄2,000株を証券会社に返却し、証券会社に預けておいた売却代金300万円を受け取った。

4月5日には1,200円×2,000株=240万円でしか売れない 手持ちの株が、300万円で売れたことになります。

※この場合、運良く株価は下がりましたが、仮に4月5日に1,800円に上がってしまった場合は、
4月5日なら1,800円×2,000株=360万円で売れたはずの株を、300万円で売ってしまったことになります。

このように、信用取引は定められた期限内に「決済」という形で借りたお金や株を返済します。そして相場の動きによって、利益や損失が確定する時や、今後の値動きに期待する時など、様々な状況が生まれます。それでも「安く買う・高く売る」の基本は決して変わらない、ということはわかりますよね。

上記の例はあくまでも取引の流れを見るものであり、実際にかかるコストには触れていません。信用取引をする時には「特有のコスト」があることも忘れてはいけません。次で見ていきましょう。

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